経営者の名言2018年10月28日 11時57分30秒

長く親交のある関西VECさんにコラムを書かせてもらいました。
このブログでも、10年以上前につらつらと書き重ねていたことを思い出しながら。

しみじみ、良い機会になりました。

http://www.vec.or.jp/kansai_vec

〜街の社長の名言〜
 融資をする立場から、経営者に寄り添って経営相談・支援する立場となって2年半が過ぎました。皆様の応援のおかげで、なんとか生き残っています。
 経営相談の仕事をしている醍醐味は、たくさんの経営者や創業者の方の生き様を知ることです。街の社長の言葉に心を打たれ、感銘を受けることが多々あります。著名な社長・経営者の言葉ではなく、身近な社長の言葉にも、等身大の苦労や実感がたくさん詰まっています。その中から、いくつかご紹介します。
 
「創業は、天職を預かる究極の生き方」
 一代で事業を立ち上げ苦労をされたベンチャー企業の社長の言葉です。天職だと思える仕事であればこそ、熱意を持ち続け、没頭して事業に取り組み、結果として成果・成長に繋げておられました。起業に向けて不安を抱える人に、勇気を与える言葉です。

「呑んで飯食うんやったら、地元に金を落とさなあかん」
 大阪市の商店街で、長くクリーニング業を営む社長の言葉です。街に暮らし、街の人を相手に商売をするということの本質を表す言葉だと思います。この気持ちをたくさんの人が持ち続ければ、日本の街は少しずつ潤い、元気になるのではないでしょうか。

「私に強みがあるとすれば、絶対にあきらめないこと。」
 ネット通販を営まれる社長は、3年前厳しい経営状況でしたが、V字回復を果たされました。大変な苦労がありましたが、口にされるのは顧客や取引先、金融機関など、まわりの方への感謝の言葉ばかりで謙虚です。「一つだけご自身のことを何か。」とお願いしたときに出た言葉です。小企業経営者の真髄を表す言葉だと感銘を受けました。

 最後は、中小企業を経営して、私を育て上げ、今年の4月に亡くなった父が30年前に発した言葉で、私が今でも覚えている言葉です。
「お前も将来幸せになりたければ、お母さんのような人を探して結婚しろ。」
中小企業経営をする上で欠かせない、内助の功を発揮した私の母への感謝と愛情のこもった言葉です。昭和一桁生まれの父は、照れ屋ゆえ母を直接労ったり感謝を伝えたことがほとんどなかったようですが、本心はしっかりと感謝し、愛していたことがわかります。
 一方の母は・・・「商売をしているうちはお金のことで悩まない月末はなかった。」と良い思い出はない様子(苦笑)。これもまた真実の言葉です。

 資金に悩む社長夫婦の不安を少しでも和らげる。やはりこれこそ私のライフワーク・ミッションです。