恩送りの話2019年01月31日 11時15分16秒

テレビ番組で、頑固な豆腐屋さんが演じた恩送りのストーリーが紹介されていた。

かつて自分が経営危機の時に、取引先に販路を開拓してもらった厚意と同じことを、時代が変わって自分の取引業者にしてあげるという話。

助けられた取引業者が、恩を返したいと言ってきたときに、俺に返すんではなくて、これから誰か困った業者がいれば恩をかけてやれ。という感動の話。  恩返しではなく、恩送り。

昨年、親父を見送った精進落としの席で、愛知の従兄弟から同じようなことを聞いた。

亡父の姉は病弱で夭逝してしまい、叔父たち兄弟は貧しい暮らしをしていたとのこと、亡父は定時制高校に通い、働いた給料の中から、甥達に生活費や漫画雑誌を毎月送っていた。

貧しい中で生活の潤いであり、希望であった漫画のお礼がしたいと、大人になって従兄弟が申し出た時、「俺に返すことはいらない、これから誰か困った奴がいれば同じことをしてあげろ。」と言ったそうです。

心を打たれて私も号泣したエピソードです。

恩返しより、恩送り。心の温まる話です。