鬼瓦2008年10月07日 22時46分03秒

仕事上、色々な企業の方の現場を見せてもらえることは、まさに仕事であり、さらに仕事の域を越えて感激や感動、納得を得る場所にもなる。

今日のお客さんは製瓦工場(多分はじめての業種だ)

鋼板葺などに押され市場が縮小して、震災のときの家屋倒壊の原因だという汚名まできせられている「瓦」…あまりいいイメージなく、厳しいんだろうなと思いながら現地に到着したあと、落ち着きながらも熱い社長のトークを聞いてだいぶイメージは変わった。

今日の工場は一般家屋ではなく社寺建築に使用される瓦や一点モノの鬼瓦を作っているところで、工場ではあるけれども工房・工芸に近い要素もあった。

社長いわく、たまたま鬼瓦や社寺などを主力としていたので価格競争や市場縮小の荒波を避けられたのが生き残りできたとのこと。
差別化して特化することで大企業との競争を避けたということだ。

粘土を練って形成して、焼成して冷まして製品になるのに最短で5~6日かかるということをはじめて学んだ。実際にラインを案内してもらうと、本当に腑に落ちる。

買って来たばかりの粘土は色が変わりやすいのである程度寝かしておく、社寺から依頼を受けて作っても、工事はなかなか始まらないのでストックしておく。。。。結局、なかなか資金繰りを苦しめる要素の多い製品で、更に最近は焼成のためのガスの値段が上がっているので利益も厳しくなる。

商品・製品の特性がもたらす、利益と資金繰りの課題が本当にわかりやすく浮き彫りになる業種だった。

厳しい業界ではあるけれども、営業で全国の社寺を飛び回る社長や、工房で黙々と鬼の粘土細工をする若い職人さんが報われて欲しい、報われるべきだと思った。