がんこフードサービス小嶋 淳司会長の講演2012年02月16日 00時04分14秒

大阪商工会議所国際会議ホールで開催された、セミナーを聴講。
関西いや日本の外食産業の雄、がんこの小嶋会長が語る、創業から今日に至るまでの話でした。

和歌山の田舎町のよろず店手伝いで商売の原点を学び、大阪十三で4.5坪の店からスタート。大型化・多店舗化・多様化の過程、現在はCSRや食の安全を意識したより高次の展開、国際化、などなど、一大外食チェーンにまで成長される話は、まさにご本人が苦労してきた道のりそのものなので、非常に迫力があり、説得力がありました。

伝わって来たのは、とにかく小嶋会長が根っからの商売人であること、お客さんを楽しませ、大事にすることに、全身全霊を注いでおられるということだった。「本業に専心して一生懸命やっていれば、必ず助けてくれる人は現れる。」という言葉は寿し飯炊きからたたき上げた氏ならではの言葉だ。

思いだすと、関西人としては、がんこは人生のあちこちに登場する。

14年前、初めての転勤間近のとき、生後4カ月位の娘を連れて、京都がんこ二条苑で嫁様と食事したのを思い出す。仕事や生活の不安や期待が入り混じる時期に、落ち着いた雰囲気の中で食事して救われたことが、新婚時代の京都の良い思い出となっている。顧客の記憶に深く刻まれるような佇まいの店を今も多数展開しておられる。

また、あべちかにあるので、リーズナブルな居酒屋として「こがんこ」は現在の定番。高級な雰囲気ではないが、店員さんの対応からがんこイズムが感じられ、お安く楽しくお腹いっぱいにしてもらえる。業態の多様性もがんこの魅力だ。

戦後から高度経済成長期~バブル期から平成の不況の時代を一代で築き上げた企業家の話はそうそう聴けるものではない。小嶋さんは間違いなく大阪経済の宝だと思った。